「働き方改革」の実際(8)
「働き方改革」をめぐるプロジェクトを進めていく際は、これまで述べてきたプロセスやそのポイントに留意しておくことを前提として、「働き方改革」を推進するための補助金・助成金といった支援制度を活用したいものです。
特に、ステップ3・4において自社の課題解決に有効と思われる解決案の一部が、以下に例示するような公的な支援制度の対象となる場合には、補助金・助成金を活用することも検討しましょう。
1.問題となる事実を認識する(問題認識)
2.事実から解決すべき課題を抽出する(課題抽出)
3.課題を解決する代替案を考え出す(解決案立案)
4.課題解決案を実行する(解決案実施)
5.結果を測定し必要な措置をとる(結果測定)
6.課題解決案を体系化しさらに活用する(経営ノウハウ化)
「働き方改革」を主に所管する厚生労働省では、雇用や労働条件を向上させるために、以下のような助成金制度を通じて「働き方改革」の実現をサポートしています。
・業務改善助成金
・時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)
・時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)
・時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)
・時間外労働等改善助成金(テレワークコース)
・人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)
・人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)
・人材確保等支援助成金(介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)
・人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)
・人材確保等支援助成金(設備改善等支援コース)
・人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)
・人材確保等支援助成金(建設業を対象とするもの)
・両立支援等助成金(出生時両立コース)
・両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)
・両立支援等助成金(育児休業等支援コース)
・両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)
・両立支援等助成金(女性活躍加速コース)
・両立支援等助成金(事業所内保育施設コース)
・キャリアアップ助成金(正社員化、賃金規定や諸手当の共通化、社会保険適用拡大などに対する助成金)
・特定求職者雇用開発助成金(高年齢者・障害者・母子家庭の母など就職困難な者を新たに雇い入れる場合など)
・トライアル雇用助成金 ・障害者雇用安定助成金 各地の自治体でも同様の支援をしています。
たとえば東京都では、公益財団法人東京しごと財団を通じて、次のような助成金・奨励金を制度として運用しています。
・企業主導型保育施設設置促進助成金
・テレワーク導入促進整備助成金
・女性の活躍推進等職場環境整備助成金
・働き方改革助成金
・働くパパママ育休取得応援奨励金
・介護休業取得応援奨励金
また、公益財団法人東京都中小企業振興公社でも次の支援プログラムがあり、「働き方改革」を進めるのに必要なICTツールの導入をサポートしています。
・生産性向上のためのICTツール導入助成事業
改めて申し述べるまでもありませんが、補助金・助成金を詐取するために「働き方改革」を題目に掲げることはあってはなりません。
また、補助金・助成金の申請ありきで「働き方改革」に取り組もうとするのも、実によくありがちな誤りです。それでは本末転倒と言わざるを得ません。自社の課題解決に有効と思われる解決案の一部が、ここに例示したような公的な支援制度の対象となる場合にのみ、補助金・助成金を活用することも検討すればよいのです。
作成・編集:経営支援チーム(2019年8月29日)