明日は七夕

 

明日は七夕

 

明日は77日、七夕です。

今週、あるスーパーマーケットに寄ったら、短冊に願い事を書いてつるす七夕飾りが置かれていました。こうしたものを社内外の関係者とのコミュニケーションに、積極的に活用している会社があります。

 

A社では、年に2回、社員がさまざまな願い事を書いたり、欲しいものを書いたりして、会社の中に設置した飾りやツリーに付けているそうです。七夕の願い事とクリスマスプレゼントに希望するものです。

なぜ、こうしたことをしているのか、一度、その会社の代表者に尋ねたことがあります。

3年ほど前、その会社がかなり厳しい状況に陥っていた頃、代表者がある日、お子さんを幼稚園に連れて行った際に、七夕飾りをふと目にしたそうです。その日のうちに、七夕飾りを社内に買って帰り、自分で願い事を書いておいたところ、他の社員や派遣社員などもいつの間にか短冊をつけていくようになりました。

最初の短冊には「今年のクリスマスパーティーはBレストランを貸し切ってやりたい」と書いたところ、「是非、実現したい」とか、「○○サービスを開発して稼ぎましょう」といった短冊を社員が少しずつ付けていくようになったそうです。 

そして、その年のクリスマスパーティーは、実際にBレストランを貸し切って催すことができるほどに、業績を回復できました。

これがきっかけとなり、年に2回、「こうできたらいいなあ」とか「あれはこうすればもっと良くなるのに」というようなことを、短冊やカードに自由に書いて吊るしておくようになりました。

 短冊やカードを見ると、そのときどきに社員が困っていることや要望していることが手に取るように分かるそうです。手書きのため、書いた時の気持ちも表現されているそうですし、書いてあることも、冗談半分のものもあるとはいえ、会社や関係先(取引先や事業パートナーなど)への要望事項が提案されているそうです。

七夕の夕食会やクリスマスパーティーなどのイベントも行われているそうです。そうしたイベントの後に、ひとつひとつの短冊に記されていることを全て解決するわけではありません。ただ、日常の業務指示やミーティングでのやりとりのなかに、自然と「こういう短冊もあったね」と言及することが多くなり、経営陣の意向と社員の要望が噛み合っていく効果があるそうです。

 

こうした、ちょっとした趣向がコミュニケーションを活性化することもあります。子供の頃に立ち帰って、短冊に願い事を書いて、見えるところに掲げるだけでも、思わぬきっかけが生まれるかもしれません。

  

作成・編集:QMS代表 井田修(201776日)更新